上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)

 

 上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)は、患者さまの口や鼻から電子内視鏡を挿入し、主に食道、胃〜十二指腸の粘膜その他を直接観察する検査です。病変部から組織を採取し病理検査を行うことや、ピロリ菌検査を行うことが可能です。内視鏡検査により、胃がん、食道がん、胃・十二指腸潰瘍、胃ポリープ、胃炎などさまざまな消化器疾患の診断が可能です。

 当クリニックでは、鎮静剤を使用しての検査を行っております。鎮静剤の使用により、苦痛の少ない、楽な内視鏡検査を受けていただくことができます。以前、内視鏡検査で苦しい思いをされた方、初めての検査で不安・緊張を抱えていらっしゃる方も、ぜひご相談ください。

こんな方にオススメします!

  • 飲んだり食べたりしたときにものがつかえる
  • 胸焼け、胸の後ろがじりじりするような違和感
  • 血を吐いたり、黒い便がでる
  • みぞおちのあたりが張って気分がわるい
  • お腹のへそより上の部分で感じる痛み

無症状でも以下のような場合は検査をおすすめします。

  • 血のつながった家族や親戚に、食道癌、胃癌などにかかった人がいる
  • これまでに胃潰瘍、十二指腸潰瘍と診断されたことがある
  • 食道や胃を荒らすお薬を飲み続けている
  • 特に症状は無いが、食欲が落ちたり、体重が減ってきた場合
  • その他、なんとなく食道や胃が気になる場合

※いずれの場合も、医師に相談した上で検査を受けるようにしましょう。

ヘリコバクター・ピロリ菌

ヘリコバクター・ピロリ菌とは?

ピロリ菌とは胃の中に住んでいる細菌です。40歳以上の半数以上の方がこの菌に感染していると言われています。1980年代に発見されましたが、この菌が胃潰瘍・十二指腸の原因になっているということが、明らかになっています。さらに近年ではピロリ菌により胃がんの発生リスクが増大することが知られています。

ピロリ菌が作り出すさまざまな毒素が胃粘膜の細胞を傷害するといわれています。

ヘリコバクター・ピロリ菌の検査方法

内視鏡で胃内の菌を直接調べる方法と、血液・呼気などで間接的に調べる方法があります。内視鏡での検査では、組織の小片を取り、培養法・酵素抗体法・ウレアーゼテストなどで直接的にピロリ菌の存在を確認することができます。

ヘリコバクター・ピロリ菌の治療

一週間の内服治療を行い除菌します。抗生剤2種類と胃酸を抑えるお薬を併用します。除菌治療は中途半端でやめたりすると、ピロリ菌が薬に対して耐性を持ち次回の除菌時に影響があるので、必ず医師の指示通りに内服することが必要です。ただし、成功率は100%ではありません。

副作用として軟便、下痢、味覚障害があります。皮疹、水溶性の下痢や血便がみられた場合は、内服を中止して医師にご相談下さい。

上部消化管内視鏡検査をお受けになられる方へ

現在服用しているお薬のある方は、念のため当日お薬をお持ちください。
血栓予防のお薬など、血液の凝固を抑える成分をもつお薬を内服されている方は、主治医と御相談の上、中止することが可能な方は中止なさってください。中止なされる期間については、主治医の指示に従ってください。

抗血栓凝固剤を服用されている方へ

【消化器内視鏡検査・治療時の抗凝固薬・抗血小板薬の取り扱い】※表をクリックで拡大PDF

検査一週間前

血栓予防のお薬など、血液の凝固を抑える成分をもつお薬を内服されている方は、主治医の先生とご相談の上、中止することが可能な方は中止なさって下さい。中止なさる期間については主治医の指示に従って下さい。

検査前日
  • 午後9時までに軽めに夕食をすませて下さい
  • 就寝前までは、水分の摂取は構いませんが、アルコールは控えて下さい。
  • 常用薬は通常通りお飲み下さい。(抗凝固剤を除く)
検査当日
  • 起床時より絶食して下さい。但し、透明な水分(お水、お茶、ポカリスエットなど)なら
      少量に限り(小コップ一杯程度)お飲み頂いて結構です。
  • 常用薬がある方はお問い合わせ下さい。(飲んでいる薬を全て持ってきていただければ確実です)
  • 来院されましたら受付を済ませて下さい。尚、検査予約時間の15分前までにご来院下さい。
*検査前
  • 検査着に着替えて頂きます。
  • 検査にあたっての問診をお伺い致します。
  • 胃粘膜の泡を除去するお薬を飲んで頂きます。
  • のどの麻酔を行います。
検査中
  • 順番が来たら検査室に入って頂きます。
  • 胃の動きを抑えるお薬と鎮静剤のお薬を注射します。
  • 全身の力を抜いて、唾液を飲み込まないように心がけてください。
  • 医師、看護師の指示に従ってリラックスしてお受け下さい。
検査終了後
  • 回復室にてお休みして頂きます。
  • のどの麻酔がきれるまでの約一時間は飲食を控えてください。
  • 組織の検査を行った場合は、刺激物、アルコールを控えて下さい。
      止血剤を処方致しますので、指示に従い内服して下さい。
  • お帰りの際、ご自身ではお車の運転はなさらないで下さい。
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